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北村 西望(きたむら せいぼう)

被爆地・長崎を象徴する場所である「平和公園」。さらに、その公園を最も象徴する「平和祈念像」の制作者が、北村西望(1884~1987、文中では以下、西望)です。

長崎県の南有馬村(現・南島原市)に生まれた西望は、幼少の頃から図工が好きで、個性的で大胆な作品を作りながら周囲を驚かせていたようです。その後、京都市立美術学校(現・京都市立芸術大学)、東京美術学校(現・東京芸術大学)を首席で卒業後、建畠大夢・池田勇八らと彫刻の研究会「八手会」を結成し、彫刻家としての道を歩み始めました。1958年には、文化功労章を受章、文化功労者に選ばれています。

国会議事堂内に設置してある「板垣退助翁像」や、世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の1つである「原城(はらじょう)跡」にある「天草四郎像」など、さまざまな作品を残しました。とくに戦後は、長崎の平和祈念像以外にも、“平和”をテーマにした数多くの作品を多く残しており、広島市の「聖観世音菩薩像」や東京都板橋区の「平和を祈る(平和祈念像)」などの作品があります。

西望の作品群は今もなお、平和を求める世界中の人びとの思いの象徴として、その存在感を増し続けています。

(北村西望の言葉)
たゆまざる歩み恐ろし、かたつむり
<関連する場所>
西望記念館「西望生誕之家」(=南島原市)
西望記念館(=島原市)

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